あ行 | |||
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用語 | 読み | 意味 | 用例 |
相中 | あいちゅう | 歌舞伎役者の序列のひとつ 上から 名題・名題下・相中上分・相中・下立役 | 淀五郎は相中から名題に抜擢された |
相中上分 | あいちゅうかみぶん | 歌舞伎役者の序列のひとつ 上から 名題・名題下・相中上分・相中・下立役 | 淀五郎は相中上分・名題下を 飛び越え名題に抜擢された |
あがり口 | あがりくち | 芸人が高座に出るための出入り口 | |
明かり直し | あかりなおし | 高座の照明を徐々に落とすこと 怪談噺用特殊効果 | |
預かり弟子 | あずかりでし | 師匠が弟子の面倒を見られない時、 別の師匠の門下に入ること | |
甘金 | あまきん | つまらない事でも良く笑う客 | 今日の客は甘金だね |
兄弟子 | あにでし | 自分より早く入門した人 | 神楽は数時間の差で上楽の兄弟子(笑) |
家元 | いえもと | 落語立川流家元=立川談志 | |
いじる | いじる | 相手をからかうこと | 客をいじる |
居候噺 | いそうろうばなし | おもに居候が主人公の噺 | |
板 | いた | 高座の事 | |
板頭 | いたがしら | 吉原以外の店一番の遊女 →花魁 | |
板つき | いたつき | 足の不自由な落語家が一旦緞帳を降し 高座に着いた後改めて緞帳を上げる形式 | 志ん生も最後は板つきになった |
一枚看板 | いちまいかんばん | 一人でも客席を一杯に出来る芸人 =大看板 | 今や立派な一枚看板 |
居残り | いのこり | 1.遊郭で勘定が払えず、留め置かれる事 2.「居残り佐平次」の通称 | 佐平次は居残りを決め込んだ |
入り | いり | 1.客の入り具合 2.芸人の楽屋入り | 今日は入りが薄い 家元の入りが遅れている(爆) |
色物 | いろもの | 落語・講談以外の寄席演芸 まねき等で朱文字を使った事による | 色物も寄席の楽しみ |
後ろ幕 | うしろまく | 真打昇進披露目の時後に掛ける幕 後援者より贈られる | |
薄い | うすい | 客の入り具合が良くない事 | 今日は入りが薄い |
薄どろ | うすどろ | 怪談噺で幽霊登場の時打たれる太鼓 大どろより音が小さい | |
打ちだし | うちだし | =追い出し | |
馬 | うま | 付き馬の略 | |
円楽一門会 | えんらくいちもんかい | 落語三遊協会解体後、三遊亭円楽によって 設立された団体 通称:円楽党 | |
追い出し | おいだし | 1.終演の太鼓 2.終演 →ハネる | 追い出しを叩く |
花魁 | おいらん | 高級女郎 | |
大看板 | おおかんばん | =一枚看板 | |
大喜利 | おおぎり | 数人の落語家で謎掛け等の出来を競う 笑点でお馴染み | |
大師匠 | おおししょう | 自分の師匠の師匠 一門の総帥 元々は三遊亭圓朝の敬称 | |
大どろ | おおどろ | 怪談噺で幽霊登場の時打たれる太鼓 →薄どろ | |
お職 | おしょく | 吉原の店一番の花魁 →板頭 | お職を張る |
お題噺 | おだいばなし | 客席からお題を出してもらい、仕立てる噺 →お題噺 | |
お店噺 | おたなばなし | 商家が舞台の噺 | |
お旦 | おだん | 旦那 落語家のスポンサー 落語ファン憧れの地位 (でもないか...) | お旦にゴチになる |
落ち オチ | おち | 落語の締めくくりの一言 これが決まらないと消化不良を起こす 逆さオチ・ 仕草オチ・ 地口オチ・ 仕込みオチ・ 途端オチ・ とんとんオチ・ 梯子オチ・ ぶっつけオチ・ 間抜けオチ・ 回りオチ・ 見立てオチ等に分類される。 =下げ | この落ちは今は通じない。 |
お囃子 | おはやし | 1.三味線のおねえさん他=下座 2.出囃子 | |
音曲噺 | おんぎょくばなし | 三味線などの鳴り物が核になる噺 | |
か行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
開口一番 | かいこういちばん | 寄席.落語会で最初演じられる物 または人 おもに前座が勤める | |
怪談噺 | かいだんばなし | 幽霊が出てくる噺 | |
楽屋落ち | がくやおち | 内部事情に詳しい人に受けるネタ あまり多いとツマラナイ | 楽屋落ちが多すぎて、しらけるね |
楽屋すずめ | がくやすずめ | 芸人・関係者でもないのに楽屋に入り 浸っている人 | 楽屋すずめが五月蝿い |
楽屋帳 | がくやちょう | =ネタ帳 | |
カゼ | かぜ | 扇子の事 | |
上方落語協会 | かみがたらくごきょうかい | 関西の落語家が所属する団体 他の協会と違い、親睦団体 | |
上下 | かみしも | 落語演出の基本 客席から見て右が上手(かみて) 左が下手(しもて) 噺す向きを変える事で登場人物を描き分ける | 上下間違ってるようじゃぁ駄目だね |
木戸 | きど | 寄席の入り口 | 木戸をくぐる |
木戸銭 | きどせん | 寄席・落語会の入場料 | 木戸銭はいくら? |
禁演落語 | きんえんらくご | 戦時中、演じる事を封じられた落語 廓噺・艶笑落語など | |
金ちゃん | きんちゃん | 客の事 | |
食い付き | くいつき | 中入り後最初の出番 | 食い付きは客席がザワつく |
擽り | くすぐり | 噺の中に折り込むギャグ | 余計な擽りは受けない |
口合い | くちあい | 洒落のこと(上方で使われる) | |
俥 | くるま | 人力車の事 | |
廓 | くるわ | 遊郭の事 | |
廓噺 | くるわばなし | 遊郭を舞台にした噺 「居残り佐平次」「明烏」など | |
芸惜しみ | げいおしみ | 高座で実力を出しきらない事 | |
下座(さん) | げざ(さん) | =お囃子 | |
吝嗇噺 | けちばなし りんしょくばなし | ケチな主人公の噺 | |
高座返し | こうざがえし | 演者交代の時、高座の座布団を裏返す事 大抵は、前座の仕事 | |
口上 | こうじょう | 襲名・真打.二つ目昇進の披露の時の挨拶 | |
強情噺 | ごうじょうばなし | 頑固者が主人公の噺 | |
香盤 | こうばん | 落語家の序列を表わす物 最初は入門順、最終的には真打昇進順 懲罰・幹部辞任時などに例外もある | 香盤に不満があって廃業 |
滑稽噺 | こっけいばなし | 馬鹿馬鹿しい噺 | |
小噺 | こばなし | 「落語」と呼ぶには短い噺 =ジョーク | |
小拍子 | こびょうし | 小さな拍子木(上方落語で使用) | |
さ行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
逆さオチ | さかさおち | オチの型のひとつ 物事や立場が入れ替わる事の面白さを オチにする 「桃太郎」など | |
下げ サゲ | さげ | 落語の締めくくりの一言 これが決まらないと消化不良を起こす =オチ | サゲはなるべく言葉少なく、さらっと 演る事が落とし噺の大事な所であり、 難しい所です。(六代目三遊亭圓生) |
酒呑噺 | さけのみばなし | おもに酔っ払いが主人公の噺 | |
里 遊里 | さと | 遊郭(おもに吉原)の事 | |
三題噺 | さんだいばなし | 客席から三つのお題を出してもらい一つ の噺に仕立てるもの 初代三笑亭可楽が始めたものとされる 現在は即興芸とされているが昔は持ち帰って、 後日披露したものもあった →お題噺 | 「らくごのご」は三題噺の番組 |
三道楽 | さんどうらく さんどら | 酒・女・博打の三つの道楽 | |
仕方噺 | しかたばなし | 仕草が核になる噺 「蒟蒻問答」など | |
仕草オチ | しぐさおち | オチの型のひとつ 仕草がオチになっているもの 「狸賽」「蒟蒻問答」など | |
地口 | じぐち | 駄洒落のこと | |
地口オチ | じぐちおち | オチの型のひとつ 地口がオチになっているもの 「三方一両損」など | |
仕込みオチ | しこみおち | オチの型のひとつ 前もって伏線で落ちを仕込んでおくもの 「山崎屋」など | |
下立役 | したたちやく | 歌舞伎役者の序列のひとつ 上から 名題・名題下・相中上分・相中・下立役 | 門閥の無い役者は下立役 |
品川 | しながわ | 日本橋を出て最初の宿場 遊郭があった 通称:南 | |
芝居噺 | しばいばなし | 歌舞伎が核になる噺 | |
地噺 | じばなし | 会話部分よりナレーション部分が多い噺 | |
襲名 | しゅうめい | 以前からある名跡を継ぐ事 | 九治が燕路を襲名した |
定席 | じょうせき | 一年中落語が聞けるところ | |
笑点 | しょうてん | 日本テレビの長寿番組 大喜利が名物 初代司会者は立川談志とされているが、 実はスタート当初数回、円楽が司会をしている | |
正面を切る | しょうめんをきる | 正面を向き、客と向き合うこと | 気が小さくて正面を切れない |
女郎 | じょうろ じょろう | 吉原で働く遊女 女臈とも書く →飯盛り女 | 女郎買い |
真打 | しんうち | 一座の主任を務める技量の落語家 落語家の序列のひとつ 真打.二つ目.前座.前座見習い | |
新作落語 | しんさくらくご | 新しく創作された噺 演者の個性および時代性が強く出るので継承されていく事は少ない | |
州崎 | すざき | 遊郭があった場所 通称:辰巳 | |
助け | すけ | 助演 ゲスト | |
席亭 | せきてい | 定席の経営者 | ○○○の席亭は客よりもエラそ〜 |
セコ金 | せこきん | 反応の悪い客。うるさい客 | セコ金?芸のせいじゃないの? |
前座 | ぜんざ | 落語家の序列のひとつ 真打.二つ目.前座.前座見習い =パシリ | |
前座噺 | ぜんざばなし | おもに前座が口慣らしに演る噺 | |
前座見習い | ぜんざみならい | 落語家の序列のひとつ 真打.二つ目.前座.前座見習い まだ芸名を付けてもらえない人 =パシリ | |
粗忽噺 | そこつばなし | 粗忽者(おっちょこちょい)が主人公の噺 | |
た行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
大名噺 | だいみょうばなし | 大名家が舞台の噺 →武家噺 | |
辰巳 | たつみ | 州崎の遊郭の事 | |
立川流落語会 | たてかわりゅう らくごかい | 落語界のカリスマ立川談志を家元に頂く落語集団 =落語立川流 | |
旅噺 | たびばなし | 旅の道中が核になる噺 | |
タレ | たれ | 女性を指す符牒 | |
だれ場 | だれば | 噺の構成上必要だが面白くない部分 | |
タロウ タロ | たろう たろ | お金を指す符牒 | |
付き馬 | つきうま | 遊郭で勘定が出来ない客に着いていく若い衆 店の代りに付いていくのではなく、勘定の権利を買って行く =付け馬 廓噺の名作「付き馬」 | 付き馬を川に突き落とす |
ツばなれ | つばなれ | 客が10人を超える事 ひとツ、ふたツと数えて、10(とお)で、 「ツ」が離れる事から | 今日は、ツばなれしていない |
テケツ | てけつ | =木戸銭 チケットの訛ったもの | |
出囃子 | でばやし | 落語家のテーマソング | 談志の出囃子は木賊刈り |
天狗連 | てんぐれん | アマチュア落語家の集まり | |
ドサ金 | どさきん | 田舎臭い客 | ドサ金に江戸の芸は判るめぇ |
途端オチ | とたんおち | オチの型のひとつ 最後の一言で見事に結末のつくもの 「百年目」など | |
主任 トリ | とり | 締めくくりの高座を勤める芸人 | トリを取る |
泥棒噺 | どろぼうばなし | 泥棒が主人公の噺 | |
とんとんオチ | とんとんおち | オチの型のひとつ とんとん調子良く噺が進んでオチになるもの 「山号寺号」など | |
な行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
中 | なか | 吉原の事 吉原の中心「仲之町」から | 中ァ素見かす。 |
仲入り | なかいり | 休憩時間の事 | 中入りになると、トイレが混む |
長屋噺 | ながやばなし | 長屋が舞台の噺 | |
謎掛け | なぞかけ | 言葉遊び ○○と掛けて××と解く、 その心は△△ | 田舎の葬式と掛けて、鶯と解く その心は、 泣き(鳴き)泣き埋め(梅)に行く |
名題 | なだい | 歌舞伎役者の序列のひとつ 上から 名題・名題下・相中上分・相中・下立役 | 淀五郎は相中上分・名題下を 飛び越え名題に抜擢された |
名題下 | なだいした | 歌舞伎役者の序列のひとつ 上から 名題・名題下・相中上分・相中・下立役 | 淀五郎は相中上分・名題下を 飛び越え名題に抜擢された |
人情噺 | にんじょうばなし | 親子・夫婦などのふれあいを描くしんみりとした噺 「芝浜」「文七元結」など | |
抜(く) | ぬ(く) | 高座を休む事 | ○○が抜いたから長講になった |
根多 種 ネタ | ねた | 落語のタイトル または、噺そのもの | 今日の根多は何ですか? |
根多おろし | ねたおろし | 初めての根多を高座に掛ける事 | この噺は今日が根多おろし |
根多出し | ねただし | 前もって、演じる根多を告知しておく事 | |
ネタ帳 | ねたちょう | その日に演じられた根多(ネタ)を控えておくもの 同種の噺が重ならないようにするためのもの | ちゃんとネタ帳つけとけよ |
載せる | のせる | 食事をする事 | |
は行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
化け(る) | ばけ(る) | 芸風が一変し、人気者になる事 | 枝雀は一夜にして化けた |
梯子オチ | はしごおち | オチの型のひとつ 梯子のように一つづつ上がってオチになるもの 「一目上り」など | |
ハネ(る) | はね(る) | 終演 →追い出し | ハネた後、一杯行こう |
ハネ(る) | はね(る) | 終演 →追い出し | ハネた後、一杯行こう |
破礼噺 | ばればなし | 下ネタでちょっとHな噺 | |
膝 | ひざ | トリの前に上がる芸人 | |
素見かす | ひやかす | 遊郭でのウインドウショッピング | 中ァ素見かしに行く |
梯子オチ | はしごおち | オチの型のひとつ 梯子のように一つづつ上がってオチになるもの 「一目上り」など | |
武家噺 | ぶけばなし | 武家が舞台の噺 →大名噺 | |
二つ目 | ふたつめ | この地位から一人前の落語家 落語家の序列のひとつ 真打.二つ目.前座.前座見習い | |
ぶっつけオチ | ぶっつけおち | オチの型のひとつ 相手の言う意味の取り違えがオチになるもの 「百川」など | |
北国 | ほっこく | 吉原の事 | |
棒手振り | ぼてふり | 天秤棒一本で行商する商人 | 棒手振りの魚屋 |
ま行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
マクラ | まくら | 噺の本題に入る前、時事ネタ等で会場を和ませるもの 定型化されたものも多い | |
間抜けオチ | まぬけおち | オチの型のひとつ あまりにも間抜けな事がオチになるもの 「粗忽長屋」など | |
まねき | まねき | 寄席の入り口に掲げられる芸名を書いた看板 | |
回りオチ | まわりおち | オチの型のひとつ 回りまわって元に戻る事がオチになるもの 「回り猫」ぐらい | |
マンダラ | まんだら | 手拭の事 | |
見立てオチ | みたておち | オチの型のひとつ 意表をつく物に見立ててオチにするもの 「首提灯」など | |
南 | みなみ | 品川の遊郭の事 | |
名跡 | みょうせき | 一門に伝わる由緒ある芸名 | 「圓朝」は三遊亭の大名跡 |
飯盛り女 | めしもりおんな | 吉原以外の遊郭で働く遊女 非公認の廓での言い分け | |
モギリ | もぎり | 寄席・落語会の入り口でチケットの 半券を切る人 または入り口そのもの →木戸 | モギリよ今夜もありがとう(笑) |
や行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
やりくり川柳 | やりくりせんりゅう | 五七五のどちらかの五を作り、他の人から 残りの五を貰ってから、七を考える遊び | |
遊郭 | ゆうかく | 疑似恋愛を商う場所。売春とは限らない 吉原・品川・州崎などにあった | |
遊女 | ゆうじょ | 廓で働く女 →女郎 | |
吉原 | よしわら | 唯一幕府公認の遊郭 通称:中・北国 | 吉原の事なら助六さんのサイトが詳しい |
与太 | よた | 嘘、冗談のこと | |
与太郎 | よたろう | どこか抜けている男 落語世界のアイドル | |
与太郎噺 | よたろうばなし | おもに与太郎(間抜け者)が主人公の噺 | |
ら行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
落語協会 | らくごきょうかい | 最も多くの落語家が所属する団体 現会長は馬風 | |
落語芸術協会 | らくごげいじゅつきょうかい | 多くの落語家が所属する団体 現会長は歌丸 | |
落語三遊協会 | らくごさんゆうきょうかい | 六代目三遊亭圓生が真打乱造に 反旗を翻し、設立した団体 圓生没後、ほとんどが落語協会に復帰。 円楽一門は「円楽一門会」を設立 | |
ロセン | ろせん | 男性器を指す符牒 | |
わ行 | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |
若い衆 | わかいし (わけぇし) | 遊郭で働く男 若いとは限らない | 角海老の若い衆 |
割り | わり | 給金、入場料収入から席亭取り分を除いた 物を香盤に応じて振り分ける | |
ん | |||
用語 | 読み | 意味 | 用例 |